米国での同時多発テロ3
(2001年9月30日、財団法人 中東経済研究所)
米国における同時多発テロ事件に対する中東諸国の反応(3)
■日本時間9月19 - 30日ごろまでの報道
捜査
ブッシュ大統領は9月17日、生死にかかわらずビン・ラーディンを捕らえると宣言。(al-Hayat, 2001.09.18)
FBIが容疑者として手配しているアル・シャフリー家のワーイル、ワリード兄弟の父親は9月17日、2人は飛行機の操縦を知らず、(また父は)2人の行方を知らず、サウジ国内のメディナに人を派遣して探していると発言。(al-Hayat, 2001.09.18)
米国の捜査当局は9月17日、参考人リストを170人にまで拡大した。(al-Hayat, 2001.09.18)
FBIの容疑者リストに名前が挙げられているレバノン人ジャッラーハ家の家族は9月17日、(リストに掲載されている)ズィヤードが過去にアフガンを訪問したとの情報を否定した。(al-Hayat, 2001.09.18)
サウジ皇太子の息子で国家警備隊軍事担当補佐ミトゥイブ王子は9月18日、FBIが公表した容疑者リストに掲載されていた人物のうち何人かがサウジ人で、彼らが事件当時米国の外にいて、事件とは何の関係もなく無実であった点、あるいは盗難パスポートが利用された点を指摘し、FBIがメディアをミスリードしたと非難した。CNNの報道によると、ペンシルベニアで飛行機を墜落させた容疑者とされたサイード・フサイン・アル・ガーミディーはSaudiAirのパイロットとして8人とともに9カ月前から時チュニスに滞在していた。アブドゥル・アジーズ・アル・ウマリーはWTC北タワーに激突した容疑者とされたが、事件当時サウジ・テレコムで勤務していた。この人物は、1995年に米国滞在中にパスポートを紛失したことは確認した。(al-Hayat, 2001.09.19)
9月19日付けal-Hayatは、al-Shahri, al-'Umari, al-Ghamidiという名字がサウジには多く、容疑者と同じ名前の人物は数千人いると報じた。(al-Hayat, 2001.09.19)
FBIは9月19日、全米各地でテロ実行犯に関する情報を有していると見られる参考人を200人にまで拡大し、事情聴取を進めた。(al-Hayat, 2001.09.20)
以下は、FBIの容疑者リストに掲載されているサウジ人の行方について、9月19日までに家族が語った説明をAFPがまとめたもの。(AFP < al-Hayat, 2001.09.20)
- al-Shahriはメディナに行ったあと行方不明。
- al-Ghamidiはメッカで工学を修めた後、2年前からチェチェンで聖戦に参加しており、家族とは連絡を取っていない。
- al-Na'amiは中途退学し、15カ月前に行方不明となり、親としてはFBIリストの人物と同一であるか確認できない。
FBI容疑者リストに載っているエジプト人アッターの父は9月19日、息子の行方はわからないが、息子は事件と無関係で今も生きており、彼の帰宅を待っていると、記者団に対して述べた。(al-Hayat, 2001.09.20)
イラク政府は9月19日、イラク情報部のエージェントが、FBI容疑者リストにあるエジプト人アッターと接触したとの米国報道を否定した。また、イラク政府とテロ事件との関係についても、明確に否定した。(al-Hayat, 2001.09.20)
イラクは9月20日、イスラエルがテロリストであるとして追っているザワーヒリー(エジプト人)とムグニヤ(レバノン人)に対してイラクが資金援助をしているとするイスラエルの指摘を、否定した。(al-Hayat, 2001.09.21)
米国FBIは9月21日、参考人リストを237人に拡大。(al-Hayat, 2001.09.22)
サウジ航空パイロットサイード・アル・ガーミディーは9月21日、事件と無関係であるにも関わらずFBIが彼の名前と写真をメディアにばらまいたことを強く非難した。ガーミディーはこの日、サウジの本社に戻り、CNNが彼の顔写真を公表した問題の訂正の件で、本社と対応を検討した。FBIによって事件の容疑者とされたアル・ガーミディーは、10カ月前から21人のサウジ航空パイロットと共にチュニジアに滞在して訓練を受けていたことが判明している。(al-Hayat, 2001.09.22)
米国に本部を置くイスラーム団体の指導者たちは9月21日、アラブ、ムスリムを標的としたFBIの捜査を非難し、信者に対し、FBIの捜査官と弁護士の同席なしで一切話をしないよう勧めた。(al-Hayat, 2001.09.22)
フランス、ドイツで9月21日、米国事件に関係すると見られるアラブ系人物複数が逮捕された。(al-Hayat, 2001.09.22)
イギリスとフランスの捜査当局は9月23日、合計10人を事件の関連で拘束した。ドイツ当局は、テロ実行犯とビン・ラーディンのつながりに迫っていると発表。米国からの報道によると、FBIはビン・ラーディンが率いるアル・カーイダに関係のあるグループ4 - 5つを突き止めたと発表した。
サウジ内務相であるナーイフ王子は9月24日付けの新聞紙面で、WTCタワーと国防総省の事件にサウジ人が関与したとの確認を、米国から受けていないと語った。また、FBIが公表した容疑者リストに載っていたサウジ人7人については容疑が晴れたと述べた。(Jordan Times, 2001.09.25)
犯人探し
Jordan Times紙は9月23日付け紙面で、「ヨルダンはテロに反対する」「ヨルダンは過去にビン・ラーディンによるテロ行為の被害を受けた」と指摘した上で、主にロシア人の諜報活動専門家複数の意見として以下を紹介した。(Jordadn Times, 2001.09.23)
- 仮にアラブ、イスラーム・グループの犯行だとしても、米国国内でハイレベルの協力者なしに作戦を実行することはできない。
- 実行犯とビン・ラーディンの直接的な関係を疑問視する声が政府の元高官、欧州駐在大使らから上がっている。
- 現時点ではその存在を知られていない、強力な組織が事件の背後におり、この組織はアラブ、ムスリムとは全く関係が無いのかもしれない。
- 米国内の協力者は100 -150人程度必要であろう。
- この酷い事件を米国人が起こすはずがないとする議論には無理がある。1995年のオクラホマシティー爆破事件の犯人は米国白人だった。この事実は、米国白人も自爆テロを決意することがあることを示している。
- アラブ、イスラーム系グループが、ビルに正確に激突する自殺願望パイロットを見つけるのは難しいのではないか?
- 飛行機がハイジャックされて正常な軌道を外れた数分後に、予め定められている緊急手段が働かなかったのはなぜか?ハイジャックされた飛行機が、その後55 - 80分も飛行を続けたのはなぜか。
- ハイジャックされた飛行機の乗客は家族と携帯電話で会話をしているのに、犯人の容貌について言及が全くないのはなぜか。犯人は実はヨーロッパ人の顔立ちをしていたのではないか?
- 綿密なテロ事件を計画できる犯人らが、空港の駐車場に止めた車の中にアラビア語の操縦マニュアルを置き忘れるなどというヘマをするだろうか?
- 米国が犯行を実行したというアラブ、ムスリムが、米国の情報機関の警戒網を数カ月間もすり抜けることは可能であろうか?
米国(社会)
米国政府は、反アラブ・イスラーム活動の苦情を受け付ける電話窓口を9月17日開設した。tel: 800-552-6843。ほかにオランダ、デンマーク、イギリスでも嫌がらせ、脅迫等が発生した。(al-Hayat, 2001.09.18)
米国、イギリス在住のムスリムは9月19日、集団ヒステリアともいえる反ムスリム感情を鎮めるため、大統領、首相、議会の有力者、大使などに働きかける大キャンペーンを開始した。(al-Hayat, 2001.09.20)
米国要人の発言
米国のパウエル国務長官の会見記事が9月27日付けal-Hayat紙に掲載された。要点は以下の通りである。(al-Hayat, 2001.09.27)
- 国連安保理決議242、338、マドリード会議の原則に基づく、公正で包括的な中東和平を達成する決意である。反テロ連合の結成を重視するあまり、中東和平をおろそかにする意図はない。
- アラブ、ムスリムは、宗教を悪用する者たちと闘う責任がある。
対ターリバーン作戦
ウズベキスタンにある空軍基地が9月25日現在、米国の特殊部隊の指揮下にある。ロシア軍事筋は、木曜(09/27)か土曜(09/29)に作戦が開始すると予想している。(al-Hayat, 2001.09.26)
al-Hayatは西側筋の情報として、米軍が戦術核の使用を一つの選択肢としており、アフガン、ロシアに派遣された部隊の一部に戦術核弾頭を装備させたと報じた。(al-Hayat, 2001.09.27)
Thomas Friedmanは9月28日付けNew York Timesで以下のように論じた。
- ビン・ラーディンのネットワークを破壊することが我々の目的であるならば、米国もネットワークを張り巡らさなければならないが、米国はアフガニスタンにネットワークを持っていない。
- このたび、ロシアが対米協力を申し出た。ロシアはアフガニスタンにネットワークを持っている。
- 現職のプーティン大統領はKGP出身であり、彼の人脈をたどればビン・ラーディンの隠れ家を知っている人物に達することができよう。
- 物事には順序がある。今大切なことは米国を破壊しようとする人物を追跡すること。次に話すこと。次に反テロ連合国で協議すること。次にアラブ・イスラエル和平促進または経済開発。
アラブ、イスラーム諸国の外交
サウジのファハド国王は9月17日、国内にテロリストの存在を許さないと発言。(al-Hayat, 2001.09.18)
オマーン軍高官は9月17日、現在イギリス軍と実施している大規模合同軍事訓練について、以前から計画されていたものであり、米国によるアフガン攻撃とは関係ないと発言。(al-Hayat, 2001.09.18)
バハレーンはテロ撲滅を強調。UAEのザーイド大統領は、米国による報復には国際法の裏付けが必要であると指摘した。(al-Hayat, 2001.09.18)
アズハルのシャイフは、イスラームは反テロであると強調したうえで、テロリストを匿っている国々を非難した。また、テロ非難をパレスチナ人と結びつける考え方を拒否した。(al-Hayat, 2001.09.18)
駐レバノンの米国大使は9月18日、レバノン政府に対し、レバノンにはテロ組織(複数)が存在するとしたうえで、(米国が)テロリスト(だと主張する人物の)捜査を速やかに開始し、過去を清算するよう求めた。(al-Hayat, 2001.09.19)
米国は9月18日、レバノンとシリアに対し、過去に事件を起こした組織名リストを提示し、アフガン渡航者などビン・ラーディンにつながる可能性のある人物情報の提出を要請した。(al-Hayat, 2001.09.19)
米国の治安問題代表団が9月18日、スーダンを訪問した。スーダン側は、反テロで協力する用意がある旨を伝えた。(al-Hayat, 2001.09.19)
バハレーン首長は9月18日、米国テロ問題への対応を協議するため、緊急GCC外相会議を開催するよう呼びかけた。(al-Hayat, 2001.09.19)
カタル首長が10月4日に米国を訪問し、ブッシュと会談することが9月18日明らかにされた。(al-Hayat, 2001.09.19)
9月19日付けal-Hayatによると、クウェートで、リベラル派が、国内のイスラーム系慈善団体が持つ資金の一部がテロ組織に流れていると批判し、批判された団体は貧しい人々に寄付することでテロと闘っていると反論している。(al-Hayat, 2001.09.19)
エジプト、ヨルダン両首脳が9月18日、シャルム・アル・シャイフで会談し、反テロで合意した。(al-Hayat, 2001.09.19)
シリア、イエメン両首脳は9月18日、サヌアで会談し、テロ撲滅で立場を統一することで合意した。(al-Hayat, 2001.09.19)
スーダン外相は9月19日、テロ撲滅のため米国と共同作戦を実施することで合意に達しており、CIAとFBIが1年以上前からハルトゥームに駐在していることを明らかにした。(al-Hayat, 2001.09.20)
米国政府は9月19日、レバノン政府に対し、5人のアラブ人と(FBIが公表した容疑者リストに載っている)アル・ジャッラーハの名前を書いたリストを渡し、情報を求めた。(al-Hayat, 2001.09.20)
ヨルダンのアブダッラー国王は9月19日のCNNで、米国による捜査には協力するが、米国が自らの政策について説明するよう要請しており、現在返答を待っていると述べた。(al-Hayat, 2001.09.20)
シリア大統領は9月18 - 19日にかけて、イエメン、サウジ、エジプトを相次いで訪問して首脳会談を行った。イエメンでは「アラブとしての統一行動」を取ることで合意した。シリアは、テロ非難、テロと外国占領に対する人民闘争の明確な区別、アラブ統一行動、テロとイスラムないしアラブとの結びつけ反対、などを強調した。シリア・エジプト首脳会談では、反テロを明言したうえで、イスラエルが国際決議を守ることが重要である点で一致した。(al-Hayat, 2001.09.20)
サウジのサウード外相が9月19日訪米し、ブッシュ大統領、パウエル国務長官らと会談した。サウジ外相の発言概要は以下の通り。(al-Hayat, 2001.09.21)
- サウジはテロと戦う。この点で米国を支持する。
- (暗に中東和平を指して)世界は復讐を欲しておらず、公正さを求めている。
- (テロ資金が中東とくにサウジから流れているとの指摘に対し)その額は欧米を源とする額よりずっと少ない。
- (サウジがターリバーン政権を承認している点について)サウジはカブールを支配する政権を常に承認してきた。もしサウジで犯罪行為を行う人物の引き渡しをターリバーン政権が拒むのであれば、関係を断絶する。そのような事態は現在発生していない。
同じ記事の中で、米国国務省筋の話が以下の通り続いた:米国国務省筋は、現段階では米国政府が対アフガン攻撃のためサウジ国内の米軍基地使用をサウジ政府に求めていないが、サウジ上空は開いていると語った。同じ国務省筋は、サウジはターリバーンとの関係を停止したが、これは断絶ではなく、サウジが関係を再検討していると語った。
クウェート副首相兼外相は9月20日、米国による軍事報復にクウェートが協力するよう要請されていないが、クウェートは(湾岸戦争の時に)米国がクウェートに提供したものを将来も忘れず、米国とイギリスと同じ同盟に残ると語った。(al-Hayat, 2001.09.21)
UAEは9月22日、ターリバーン政権との外交関係を断絶した。サウジも一両日中に対応を明らかにすると見られている。(al-Hayat, 2001.09.23)
エジプトのムバーラク大統領は9月22日、米国に対し、拙速な行動を差し控え、捜査の完了を待つよう、改めて要請した。(al-Hayat, 2001.09.23)
9月22日付けのイラク各紙は、米国の目的は地政学的に重要なアフガニスタンを押さえることであって、(ビン・ラーディンという)特定個人がそこに居るか居ないかということは爆撃と関係がないとする論調を一斉に掲載した。(al-Hayat, 2001.09.23)
事件への対応を協議するため、GCC緊急外相会議が9月23日ジェッダで開催された。
サウジのサウード外相は先の訪米の成果について各国の外相に説明した。要点は以下の通りである。(al-Hayat, 2001.09.24)
- サウジ外相は、米国が軍事協力、後方支援についてまだ具体的に何の要請もしてきていない。
- 外相は米国側に対し、もし米国の行動がアラブ国家を標的にしているのであれば、サウジとGCC加盟各国はいかなる対米協力も行うことはできない、と伝えた。
- 外相は米国側に対し、確証無しに個人または組織を公に中傷することを許さない、と伝えた。
GCC外相会議は会談後に声明を発表した。その内容は以下の通りである。(al-Hayat, 2001.09.24)
- GCCはテロ実行犯を特定し判断を司法にゆだねようとする国際的な努力に完全に協力する。
- 米国が反テロの戦いで必要な支援のうち、GCCが提供することのできるものについて、自分たちに影響を及ぼさない範囲で必要な措置を講ずる。
別の報道によると、GCC声明の追加事項は以下の通り。(Qatar News Agency, 2001.09.24)
- (今回の)攻撃の危険な結果を深い懸念をもって取り上げた。
- 米国政府、国民、被害者の家族にお悔やみを伝える。
- イスラームとテロ行為を結びつけようとする試みを非難する。
- 中東和平交渉のスポンサーである米国、ロシアならびにEUが、イスラエルによる対パレスチナ国家テロを無視しないよう要請。
GCC会議後の記者会見で、ある外相は「米国から具体的な協力要請事項が伝えられていないので、協力内容を検討することができない」「国連決議に基づいて反テロ連合を組むのであれば、GCC諸国は参加するであろう」と語った。(al-Hayat, 2001.09.24)
サウード外相は、テロとイスラームを結びつけないよう求めた皇太子の要請をブッシュ大統領が受け入れたことに謝意を表明した。他方、クウェートの外務担当国務相は、本日までに米国がクウェートや他のGCC諸国に対し、対米協力の具体的内容を示していないことを明らかにした。(al-Hayat, 2001.09.24)
イエメン大統領は9月23日、長男をヨルダンに、顧問を米国に派遣し、それぞれ相手国に書簡を渡した。ヨルダンではアラブ統一行動をとるため緊急アラブ首脳会議の開催を提案した。米国では反テロ国際協調について協議。(al-Hayat, 2001.09.24)
米国の報道によると、スーダン政府はCIAに対しビン・ラーディンに関する情報を提供した。またスーダン政府は、米国がスーダン領内の軍事基地を使用することに合意した。(al-Hayat, 2001.09.24)
ヨルダン国王は9月23日、アンマンでアラブ連盟のムーサー事務総長と会談した。米国事件の件で緊急アラブ外相会議は開かないことで一致。ムーサー事務総長は、米国がイラクを含むアラブ国家を爆撃することは我々アラブ全体が許さないと記者団に語った。(al-Hayat, 2001.09.24)
サウジは9月23日、首都リヤード南方にあるスルターン王子空軍基地を対アフガン攻撃で米国が使用することを拒否した。(Jordan Times, 2001.09.24)
米国のブッシュ大統領は9月24日、テロ組織と関係のある組織、個人の金融取引に対する監視強化を発表した(al-Hayat, 2001.09.25)。これに伴い、イギリスではイングランド銀行が9月25日、イギリス国内で営業する外国銀行に対して通達を行った。アラブ系の諸銀行も、リストに掲載されている組織、個人の取引に対する監視を強化する(al-Hayat, 2001.09.26)。
サウジアラビアは9月25日、ターリバーンとの外交関係断絶を発表した。声明の骨子は以下の通りである。(SPA, 2001.09.25)
- サウジは、独立と自由を獲得するために戦っているアフガニスタンに対して特別なステータスを与え、兄弟であるアフガン国民の側に立ってきた。
- ターリバーン政府が、このアフガニスタンの特別なステータスを、兄弟関係を建設したり、高貴なイスラーム価値観をうち立てたりするのに用いず、シャリーアの全ての教えに反する犯罪行為を実行するために、誤って導いた全ての国籍者とくにサウジ市民の多くを引き寄せ、訓練するセンターとした。
- 既に発生し、また現在も進行している事件の後も、ターリバーン政府は、(アフガンの)土地を、これら犯罪者を匿い、武装させ、彼らがテロ行為を継続するよう助長し、そして無実の人々を恐怖に陥れ、世界中に恐怖と破壊を広げるようそそのかし続けている。このようにして、世界中でイスラームに被害を与え、ムスリムの名を汚した。
- ターリバーン政府は、犯罪者を匿い、訓練し、そそのかすのを止めるようにとのサウジ王国の要請に全く注意を払わない。また、本件に関する他者からの呼びかけ、努力にも耳を貸さなかった。最も最近の呼びかけはパキスタンのムシャッラフ大統領かからもの(をターリバーンは無視した)。
- 従って、サウジアラビア王国政府は、ターリバーン政府との全ての関係が断絶されたことを宣言する。
- この宣言とともに、サウジは、今後もアフガン国民の側に立ち、アフガニスタンの安全、安定、繁栄を達成しうることに、継続的な支援を与えることを確認する。
OICは9月25日付けで配信したニュースの中で、「ターリバーンはアフガニスタンで政権を奪取したあと、国家再建、近隣諸国との友好親善、内戦終結の努力を一切怠ってきた」と指摘し、ターリバーンを厳しく非難した。(IINA, 2001.09.25)
イランの最高指導者ハメネイ師は9月25日、イランを訪問したイギリスのストロー外相に対し、(対アフガン攻撃に際して)軍事、情報面におけるイランとの協力を求める米国からの要請を拒否すると表明した。米国からの要請は、イラン国内で現在米国利益代表となっている在テヘラン・スイス大使館からイラン政府に伝達されていた(al-Hayat, 2001.09.26)。米国はイラン政府に対し、反イスラエル活動を行っているイスラーム(原理)主義者、レバノン人、パレスチナ人のリストを送り、彼らを米国に引き渡すことに協力するよう要請した。しかしイラン政府は、イスラエルがパレスチナ人や地域の人々に対してテロ行為を行っているとして、米国の要求を全面的に拒否した。イラン政府は、EUトロイカ代表団に対し、イスラエルがパレスチナ人に対して行っている敵対行為を止めさせるよう公式に要請した。先にブッシュ大統領が「我々に付くか、テロリストに付くかどちらかだ」と発言したことについて、イランは激怒し、ハメネイ師は「我々は米国に付かないし、テロリストにも付かない」と言い返した(al-Hayat, 2001.09.27)。
アフガニスタン、パキスタンで緊張が高まっているが、湾岸諸国(GCC)にいる外国人1000万人の大半はインパキ系である。サウジ在住外国人の人口は2000年央の推計値で以下の通りである。(al-Hayat, 2001.09.26)
インド |
150万人 |
パキスタン |
80万人 |
バングラデシュ |
70万人 |
フィリピン |
45万 - 50万人 |
インドネシア |
20万人 |
アフガニスタン |
2.8
|
EUのトロイカ訪問団が中東歴訪。9月26日にはサウジで国王、皇太子らと会談した。皇太子は、中東和平の達成にEUが責任を負っていると語った。(al-Hayat, 2001.09.27)
イエメン大統領は9月26日、同国が戦艦コール爆破事件捜査で米国に新たな便宜を供与し、(またアフガン問題で)米軍に協力しているとの情報を否定した。また、国内に外国の武装組織が存在しないと述べた。(al-Hayat, 2001.09.27)
事件の余波を受けてアラブ系航空各社も売り上げの急減に直面しており、損失額は合計で数億ドルに達すると見られる。(al-Hayat, 2001.09.27)
サウジ内相であるナーイフ王子は9月30日、米国の事件に対するサウジの姿勢について記者会見を開き、以下の見解を述べた。(SPA, 2001.09.30)
- (ここ数年、王国内で散発的に発生している爆破事件を念頭において)王国は以前から確固たる反テロ姿勢をとり続けている。米国での事件を受けてその姿勢を変えるものではない。
- 反テロについてGCCおよびアラブ連盟で協議を重ねた結果、アラブ連盟は1998年にテロの定義と闘争方法について合意に達した。
- (メッカで1979年に発生したモスク占領事件を引き合いに出して)テロ行為を行うサウジ人は、サウジ人ではない。
- (今回の事件のあと)米国、ヨーロッパ諸国、その他の国々で(無実の)サウジ人が攻撃される事件が発生していることは遺憾である。
- もしアラブまたはムスリムがテロ行為(=不定冠詞)に参加していたとすると、パレスチナ問題を代表とする未解決の問題がアラブに存在することを忘れてはならない。国際社会は、正しく公正であることに味方しなければならない。パレスチナ人は祖国を奪還すべきである。もしアラブ諸国に端を発する動機を抹消したいのならば、我々は全ての諸国に対し、公正と正義にコミットするよう要求する。
- テロとパレスチナ闘争は区別されるべきである。
ナーイフ内相は引き続き記者団からの質問を受け、以下の返答をした。
- 王国内でビン・ラーディンとアル・カーイダに関して尋問はしていない。しかし、国内外での事態の推移を注意深く見守っている。
- ビン・ラーディンはサウジ人ではない。彼の反王国的態度は明白で、彼はテロリストである。
- 遺憾なことに、あるアラブの衛星放送がビン・ラーディンの見解を丸ごと放送している。このような放送局がアラブで、反テロであるとは信じることができない。(アラブの)一人ひとりが言動に責任を持つべきだ。(名指しすることは避けたものの、カタルを強く非難している)
宗教界からの声明(ファトワなど)
ヨルダンのムスリム同胞団系の野党「イスラーム行動戦線党」(Party of Islamic Action Front)に属するファトワ委員会は9月17日、以下を骨子とするファトワを発した。(al-Hayat, 2001.09.17)
- ムスリムが、反ムスリムである米国が主導する連合に参加することは罪深い行為である。
- 無実の人の命を奪う全ての形式の殺戮を非難する。
- イスラームは寛容の宗教である。
クウェートで(日付不明)スライマーン・ブーガイスが米国で発生したテロ行為を支持し、ビン・ラーディンに協調するよう求めるファトワを発表した。ブーガイスは9月18日夜、カタル系al-Jazeera TVに出演し、この主張を繰り返した。クウェート内相は19日、この一件に関する記者団から質問に対し、「ブーガイスは、(米国事件と中東和平との比較において)公正さを要求した。ブーガイスはアフガニスタンに逃げた」と答え、ブーガイス発言を弁護した。クウェート政府としてブーガイスを非難する言及は無かった。翌20日にクウェート外相の訪米を控え、苦しい答弁となった。また内相は、イスラーム慈善団体から海外のテロ組織に資金が流れているのではないかとするリベラル派国会議員からの批判に対し、「そのような証拠はない」と一蹴した。記者団からの質問に答える形で、内相は、米国がクウェート国内のイスラーム系組織の活動と資金源に関してクウェート政府に情報提供を求めてきたことを認めた。米軍による「高貴なタカ」作戦へのクウェートの協力については、「具体像が明らかにされておらず、仮定の質問には答えられない」と述べた。クウェートのイスラーム学者らは、「ファトワを出すのは歓迎できない」「彼の発言はクウェートにおけるイスラームの潮流を代表していない」として、ブーガイス発言を批判した。(al-Hayat, 2001.09.20)
エジプトのムスリム同胞団の指導者、カタル、パキスタン、シリア、クウェート、パレスチナ、ハマース、イエメン、レバノン、バングラデシュ、アルジェリア、チュニジア、スーダン、モロッコ、スリランカのイスラーム学者合計33人は9月20日、アフガン爆撃を非難する共同声明を発表した。(al-Hayat, 2001.09.21)
スーダンのイスラーム学者会議は9月22日、イスラーム諸国が米国と同盟すること、特にその同盟にイスラエルが参加している場合にイスラーム諸国が参加することを禁ずるファトワを発した。(al-Hayat, 2001.09.23)
アズハルのイスラーム学者(複数は)9月21日、以下を骨子とする声明を発表した。(al-Hayat, 2001.09.22)
- テロを非難する。
- 米国が、証拠の提示なしに事件をアラブ、ムスリムと結びつけていることを強く非難する。
- アラブの指導者が、無実のアラブ人を保護するよう求めた。
シャイフ・アル・アズハルであるタンターウィー師は9月23日、外国人記者団と会見し、以下の発言をした。(al-Hayat, 2001.09.24)
- ビン・ラーディンはムスリムを代表していない。聖戦とは神のための戦いであって、彼が言う聖戦は彼の観点を示したに過ぎない。
- (米国主導の反テロ連合への参加について)イスラーム国家が、被抑圧者支援または権利保護以外の目的で、連合に参加することは許されない。
- ムバーラク大統領が提唱するように、(反テロの)件が国連決議に基づくならば、それはテロを抑止しうる。
- テロとパレスチナ民族解放闘争を区別すべきである。
インドネシアのイスラーム学者協会は9月25日、米国がアフガニスタンを攻撃した場合、インドネシア政府が対米協力をしないよう求めた。インドネシア大統領は先に米国に対し、反テロ協力を表明している。(al-Hayat, 2001.09.26)
イスラエル(事件関連)
米国のパウエル国務長官は9月18日、カタルal-Jazeera TVとのインタビューで、報復軍事行動を取るときにはイスラーム国家の結束を重視する観点から、イスラエルの参加を求めないと語った。(al-Hayat, 2001.09.19)
イスラエルの軍事情報部責任者は9月23日、イラクは米国事件に関係がないと語った。
イスラエル(中東和平関連)
イスラエルのシャロン首相は9月17日、米国のテロ事件で国際社会の目がパレスチナからそらされている今を利用して、(パレスチナが管理する)西岸とユダヤ国家を物理的に分離する人種差別的計画の実行を始めた。(al-Hayat, 2001.09.18)
イスラエル政府が9月18日、停戦を宣言した。(al-Hayat, 2001.09.19)
アフガニスタン
ターリバーンに付いているイスラーム学者グループは9月20日、以下を骨子とするファトワを発表した。(al-Hayat, 2001.09.21)
- 米国で発生した事件に哀悼を表す。
- 徹底的な調査と真相究明が米国の義務であると考えており、米国がアフガニスタン非難を差し控えるよう希望する。
- アフガニスタンのイスラーム学者は、国連とOICが、米国で発生した事件を調査するよう要請する。
- イスラーム学者は、国連とOICに対し、「この戦争は十字軍の戦いだ」としたブッシュ発言に注意するよう要請する。同発言はムスリムの感情を傷つけた。
- イスラーム学者は、現在直面している問題を解決するため、ビン・ラーディンに対し、適当な時期にアフガニスタンを離れ、自分で居場所を見つけるよう勧める。
- 本決議にも関わらず米国がアフガニスタンを攻撃した場合には、イスラームの教えはムスリムが聖戦に臨むよう、次のように定めている(以下、コーラン、ハディース等から該当個所を長々と引用)。
- 米国が(アフガン)を攻撃したり、米国協力者の手が伸びてきたり、スパイ行為が行われたときには、国籍の如何にかかわらず、その人物を殺すことが(ムスリムの)義務である。
旧ソ連
ロシア大統領府のスポークスマンによると、プーティン大統領は9月17日、タジク、トルクメン、アゼルバイジャン、キルギス、カザフ、ウクライナ、ベラルーシの大統領と相次いで電話会談をし、米国テロ問題の中央アジアへの影響について協議した。(al-Hayat, 2001.09.18)
グルジア大統領は9月18日、反テロ軍事作戦で自国領土を米軍が利用することを認めると申し出た。(al-Hayat, 2001.09.19)
タジクは9月18日、米国を含む全ての国と反テロで協力する用意があると語った。(al-Hayat, 2001.09.19)
ロシアは9月18日、情報面での米国との協力を申し出た。(al-Hayat, 2001.09.19)
ロシア政府のチェチェン担当高官は9月18日、カフカス地方の宗教関係者で構成される代表団を率いて、中東歴訪を開始した。訪問国はエジプト、ヨルダン、シリア、イラクで、各国に対し、チェチェン情勢を説明することが目的。また、チェチェンに「聖戦」が存在しないことを説明し、アラブの特定個人からの資金援助根絶を要請する。(al-Hayat, 2001.09.19)
ユーゴのコシュトニツァ大統領は9月21日、米国の政策がテロを引き起こすのだと語った。(al-Hayat, 2001.09.22)
ブリュッセルで9月26日に開かれたNATO国防相会議で、ロシアのイワノフ国防相は、米軍機のロシア空港への着陸を許可するなど、ロシアがNATOによる反テロ軍事作戦に協力する用意があると述べた。(al-Hayat, 2001.09.27)
西側同盟国
イギリス在住のイスラーム運動指導者、学者、文化人74人は9月22日、テロ反対を表明した上で、反テロの名の下に進められている米国のキャンペーンは、捜査結果に基づいていないと非難する共同声明を発表した。(al-Hayat, 2001.09.23)
イングランドで9月23日、モスクに放火。(編者中:この種の報道は多いので、割愛する。)
サウジアラビアの駐英大使は9月26日、イギリス在住サウジ人で現在取り調べを受けているのは1人だけで、大使館が弁護士を任命し、2日以内に釈放されるだろうと語った。(al-Hayat, 2001.09.27)
識者の意見
トルコ人(と思われる)Dr. Cuneyt Ulsever 「9月11日事件を正しく理解しなければならない」(Turkish Daily News, 2001.09.25)
- ビン・ラーディン、ターリバーン、アフガニスタンだけが事件の真犯人だとすることで、世界は重大な過ちを犯している。
- 世の中の誰も、ビン・ラーディンとその仲間だけが今回の事件を引き起こしたと自分(識者本人)を納得させる説明をしていない。計画実行には技術、(犯人の)国際協調、複雑な兵站、天才的頭脳、飛行機操縦技術が必要であり、ビン・ラーディンがこれら全てを持ち合わせているならば、北カフカスと中東は、とうの昔にビン・ラーディンによって征服されているだろう。イスラエルは中東から抹殺されているはずだ。
- グローバリズム、テロリズムは国家、国境の枠を越えるものと定義されている。今回のテロの報復としてアフガニスタンという国家を攻撃することは間違っている。
- 新しいテロに関係する国と名前のほとんど全てが、ムスリム文化から来ている。新しい戦いがイスラムとクリスチャンの戦いになる可能性が極めて高い。
- 2つの文化が衝突した原因が、経済(的要因)であったことを忘れてはならない。ムスリム世界にいるいかなるテロリストへの攻撃も、これら貧しい人々の目には、ムスリム民間人に対するもう一つの不正義を意味する。
イギリス人Patrick Seale 「米国が戦争をする目的は何か」(al-Hayat, 2001.09.25)
- 米国は、過去の外交上の失敗を清算したい。対象はビン・ラーディンのほかに、サッダーム・フサイン(イラク)、ターリバーン(アフガン)、ヒズバッラー(レバノン)だ。
- しかしこれらを叩く前に、世界的な連合を組まなければならない。これが簡単ではない。
- 欧州主要国は対米協調を表明したが、無条件協力を約束したわけではない。米国に対し、事前調整を求めている。
- ロシアは情報提供で対米協力できる。イランとシリアが連合に入るよう働きかけることができる。しかしチェチェン紛争での対ロシア非難の停止、ABM条約破棄の撤回、NATOの東方拡大停止を、代償として米国に求めるであろう。
- 米国のアフガン攻撃が中国国内のムスリムを刺激することを、中国政府は懸念している。その代わり中国は米国に対し、台湾への武器供与停止、ダライ・ラマへの支援停止を求めることが出来る。
- パキスタンは米国の要求に従うしかないが、債務のリスケを要求することができる。
- イランが連合に参加しないことは明らかだ。しかし、イランは経済制裁の解除を欲している(ので対米協力する可能性が残されている)。
- さらに米国がエジプト、シリア、サウジ、GCC諸国、いわゆるアラブ穏健諸国からの支持も確実にしたいのであれば、中東和平の公正で包括的解決が欠かせない。湾岸戦争のあと、こうした動きが本格化したが頓挫した。再び和平を模索するならば、アラブ諸国は今度こそ「真の結果」を要求する。
- イスラエルのシャロン首相は、パレスチナと対話を再開するよう米国から圧力がかけられることを警戒している。
番外
バハレーン政府は9月18日、初の政治団体を認可した。(al-Hayat, 2001.09.19)
クウェート首長が9月21日、脳貧血で倒れ、ロンドンに運ばれた(al-Hayat, 2001.09.22)。その後の報道によると、回復している。
湾岸の投資家は9月21日、世界の大企業の株価がここ数年で最低に落ち込んだのを受け、一斉に買いに走った。(al-Hayat, 2001.09.22)
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(文責:伊丹 和敬)