概容
シリア・アラブ共和国は、2023年5月に2011年以来のアラブ連盟参加資格停止を解除され、12年ぶりにアラブ連盟首脳会議に出席した。シリアとアラブ諸国(2011年以降も外交関係を継続したオマーンをはじめとする一部の国を除く)の交流は、2023年2月のシリア・トルコ大震災から支援活動を通して再開されていたが、連盟復帰についてはシリアのアラブ連盟資格停止に至った諸問題がいまだ解決されないままである以上、加盟国すべてが積極的に賛成したわけではなかった。そのため、アラブ連盟によるシリアの復帰承認決議(決議8914号)には、シリアにおける人道上・政治的・安全保障上の問題を解決し、テロ、麻薬密輸、難民問題による周辺国への影響に対処することを求める旨が明記された。・・・