中東分析・刊行物
リポート
OPECプラス、5月の減産緩和幅を3倍に拡大
2025年4月3日、OPEC(石油輸出国機構)プラス(以下OPEC+)8カ国(サウジアラビア、ロシア、イラク、UAE、クウェート、カザフスタン、アルジェリア、オマーン)は、オンライン会合を開催し、5月の減産緩和幅を当初計画の3倍にあたる日量41.1万バレル(b/d)とすることを決定した。また、生産目標を超過して生産した分を補償するための減産を実施することを再確認した。
リポート
新生シリアの枠組み作りが進む(前半):国民統合・共和国ムフティー任命・憲法宣言
2025年3月の動き:国民統合の進展 アフマド・シャルア移行政府大統領(以下、アフマド・シャルア大統領)率いるシリアの新政権は、ムハンマド・バシール移行政府内閣の任期満了日である3月1日までがとりあえずの区切りと見られた。その後、2025年3月に入ってから、3月10日にクルドのシリア民主軍(SDF)及びSDFが所属する自治勢力の諸組織をシリア政府機構に統合することに合意が成立し(既報:勝又郁子「シリア:自治勢力が暫定政権と国家機構への統合で合意」)、シリア南部の諸勢力との交渉はいまだ妥結に至っていないものの、新生シリアの共同体形成は大きな進展を見せた。。・・・
リポート
新生シリアの枠組み作りが進む(後半):新内閣成立
シリア新内閣成立:23人の閣僚を任命 2025年3月29日に、アフマド・シャルア大統領は新内閣閣僚23人を発表した。新内閣では首相が任命されず、アフマド・シャルア大統領が統括するものとみられる。前首相のムハンマド・バシールはエネルギー相に就任した。要職である外相、国防相は留任、内相と法相にはシャーム解放機構(移行政府成立後、組織解体及び統合に合意)のメンバーが就くなど、アフマド・シャルア大統領と近しい人材の登用が目立つが、実兄マーヘル・シャルア(前保健相)は閣僚から外された。・・・
リポート
ガザ情勢:戦闘継続と深まる人道危機
イスラエル軍、ラファ地域に大規模退去命令 イスラエルが3月18日にガザ地区への攻撃を再開してから2週間がたつが、新しい展開は見えてこない。イスラエルは3月31日、40日間の停戦と、その間に生存している人質11人の解放や16人の遺体の返還、パレスチナ人拘束者の釈放などからなる新しい停戦案をハマースに伝えた。一方、ハマースは人質5人の解放を主張しているとされており、両者のギャップは大きい。・・・
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イラン:トランプ大統領の書簡に返信
3月27日、イランのアラーグチー外相は、3月12日にUAEのガルガーシュ特使がイランに届けたトランプ大統領からの書簡に対し、「公式に」返答したと述べた。アラーグチー外相によれば、トランプ大統領への返信は26日に、オマーン経由で米国に届けられた。・・・
リポート
イエメン:米国によるフーシー派攻撃決定の内幕
米アトランティック誌のゴールドバーグ編集長は3月24日、米トランプ政権のウォルツ国家安全保障担当大統領補佐官が誤って自身を3月15日のイエメンのフーシー派に対する攻撃を議論する通信アプリ「シグナル」のグループチャットに招待したとして、そのチャット上での詳細なやり取りを同誌上で公開した。そこではトランプ政権幹部の生々しい攻撃に至る議論が展開された他、ヘグセス国防長官は攻撃の詳細を含む機密情報も共有していた。・・・
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トルコ:イスタンブール市長を汚職・テロ容疑で拘束
トルコ警察は3月19日、イスタンブールのエクレム・イマムオール市長を贈収賄やテロ組織への関与の容疑で拘束した。イマムオール氏は最大野党の共和人民党(CHP)所属で、エルドアン大統領にとって最大の政敵。CHPは次期大統領選挙の候補者を決める予備選挙を3月23日に予定しており、そこでイマムオール氏が指名を獲得する見通しだった。野党側は、「司法によるクーデターだ」と強く反発している。・・・
リポート
トルコ:エルドアン大統領がトランプ大統領と電話会談
トルコのエルドアン大統領は3月16日、トランプ米大統領と電話で会談し、ロシアとウクライナの停戦やシリア情勢、2国間関係について協議した。トルコ大統領府の発表によれば、会談でエルドアン大統領は、「両国が新たな時代に協力関係を前進させることができる」と述べた。トランプ氏がエルドアン大統領と会談するのは2期目就任後初。現時点で米ホワイトハウスは電話会談に関する声明を出していない。・・・
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ガザ情勢:深刻化するイスラエル軍の将兵不足
合意ないまま停戦を維持 ガザ地区では不安定ながら停戦が保たれている。イスラエル軍はハマース側に「停戦違反」があったとしてガザへの攻撃を繰り返しており、ガザの保健当局によれば、3月15日から17日の間に、15人のパレスチナ人が死亡した。また支援物資の搬入を依然として阻止している(3月3日付け立山良司「ガザ情勢:不透明さ増す停戦維持」参照)。これに対しハマースはイスラエルを強く非難しているが反撃はしておらず、合意がないまま本格的な戦闘再開は回避されている。・・・
リポート
イラン:ヘンマティー経済・財務大臣が辞任
3月2日、ペゼシュキアーン政権のアブドゥルナーセル・ヘンマティー経済・財務大臣に対する不信任決議案が国会で可決され、同氏は即日辞任に追い込まれた。その背景からは、イラン経済の抱える諸課題とともに、保守派と改革派の対立構図も浮かび上がってくる。・・・
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IMFによる対エジプト財政支援の承認
IMFよる対エジプトEFF第4次審査の承認 3月12日、IMF理事会はエジプトに対する「拡大信用供与ファシリティ(EFF)」の第4次審査結果を承認した。マイート財務相は、数日内に12億ドルが入金されるとの見通しを示した。・・・
リポート
シリア:自治勢力が暫定政権と国家機構への統合で合意
シリア民主軍(SDF)のマズルーム・アブディ司令官は10日、ダマスカスでアフマド・シャルア暫定大統領と会談し、SDFやSDFが所属する自治勢力の諸組織を政府機構に統合することで合意した。沿岸地域で起きた軍事衝突によって民族・派閥対立への懸念が強まっているなかで、SDFが暫定政権に明確な支持を表明したことになる。・・・