リポート
オスロ合意から30年(4):「一国家二民族」という現実に直面するイスラエル
今年上半期にイスラエルで新たに設立されたスタートアップ企業の45%は、イスラエルではなく他の国で会社登録をしたとのデータが、8月末に発表された。前年同期に他の国に登録したのは20%だったから、倍以上の割合に増えたことになる。4月にはMoody’sがソブリン格付け見通しを引き下げ、7月にはS&Pが先行きを警告するレポートを出すなど、司法制度改革問題に伴う混乱でイスラエルの経済見通しは不確実性を強めている。・・・
今年上半期にイスラエルで新たに設立されたスタートアップ企業の45%は、イスラエルではなく他の国で会社登録をしたとのデータが、8月末に発表された。前年同期に他の国に登録したのは20%だったから、倍以上の割合に増えたことになる。4月にはMoody’sがソブリン格付け見通しを引き下げ、7月にはS&Pが先行きを警告するレポートを出すなど、司法制度改革問題に伴う混乱でイスラエルの経済見通しは不確実性を強めている。・・・
ハマースによる実効支配 オスロ合意が結ばれた1993年からの30年間に、ガザ地区をめぐる状況はヨルダン川西岸以上に大きく変化した。イスラエルが2005年に軍と入植地を完全撤退させ、ガザは全域が自治区となった。しかし、2007年6月にハマースが実力で実効支配を開始した結果、パレスチナ自治区は西岸とガザに分断されている。・・・
9月2日にイラクの多民族都市キルクークでデモ隊の衝突が発生し、クルド人4名が死亡した。背景には、12月に予定されている県議会選挙に向けた政治的な緊張がある。・・・
「シリア北部・東部自治行政部(SNEAA)」に組み込まれているデール・ズール県のユーフラテス川東岸でSNEAAのシリア民主軍(SDF)と地元の部族が衝突し、多数の死者が出ている。一帯は石油・ガス田が集中し、米軍とイラン革命防衛隊が川を挟んで基地を置く。これまで微妙に保たれてきた勢力ラインを押し上げたいアサド政権の意図もうかがえる。・・・
クルド系の人民民主党(HDP)が8月27日に首都アンカラで開いた第4回臨時党大会で、党活動を緑の左派党(YSP)に統合することを正式に決めた。解党裁判中のHDPはリスク回避のため、5月の総選挙もYSPリストで臨んでいた。党大会は新共同代表を選出し、新指導部の下で移行プロセスを進める。・・・
8月27日(現地時間・以下同じ)、リビアのマングーシュ外相が伊ローマでコーヘン・イスラエル外相と面会したと報じられた。これを受けてリビア国内での反発が高まり、ドベイバ国民統一政府(GNU)首相は、マングーシュ外相を停職処分とする声明を発出した。本件によってGNUの立場が揺らぎ、政治的安定性が損なわれる懸念がある。・・・
南アフリカでのBRICS首脳会議 8月24日、ヨハネスブルグで開催された第15回BRICS首脳会議の成果演説において、議長国南アフリカのシリル・ラマポーザ大統領は、アルゼンチン、エジプト、エチオピア、イラン、サウジアラビア、UAEの6カ国を、2024年1月1日からBRICSの正加盟国にするための招待を行ったと述べた。・・・
南アフリカのラマポーザ大統領は8月24日、アルゼンチン、エジプト、エチオピア、イラン、サウジアラビア、UAEの6カ国を、2024年1月1日からBRICSの正加盟国にするための招待を行ったと発表した。同国で開催されたBRICS首脳会議で決定された。・・・
ウクライナ産穀物を黒海経由で輸出させる国際合意「黒海イニシアティブ」からロシアが離脱を表明してからおよそ1カ月が過ぎた。この間ウクライナはロシア抜きであらたな輸送ルートの設置を提案する一方、ロシア海軍の哨戒艦が黒海でウクライナに向かっていた民間船舶に警告射撃するなど軍事的緊張が高まった。こうした中、トルコはロシアの合意復帰に向けた仲介外交を続けている。・・・
イスラエル軍予備役の間で司法制度改革反対のため召集に応じない動きが、7月以降いっそう拡大しており、部隊の運用や即応力に悪影響を及ぼし始めたとの懸念が出ている。一方、政権内外の改革推進派の一部は、反対の動きを止めることができない軍幹部を公然と中傷しており、政権と軍の信頼関係が損なわれかねない異例の事態となっている。・・・
米財務省は8月17日、深刻な人権侵害を理由に、シリアの反体制派2組織3個人1企業を制裁対象に追加した。いずれもトルコが支援する組織、個人だが、国際人権団体やメディアからクルド人を標的とする暴力や強奪、強制移住などが指摘されている。・・・
英フィナンシャル・タイムズは8月11日、サウジアラビアが日英伊の進める次期戦闘機の共同開発への参画を打診したと報じた。本レポートでは同報道の概要を確認した上で、この打診に関する日本、サウジアラビア、英国の立場について考察する。・・・
8月14日夜(現地時間・以下同じ)、トリポリ周辺を支配する主要な治安部隊「特別抑止部隊(SDF、通称ラダー)」が、別の治安部隊「第444部隊」の司令官を拘束し、これをきっかけとしてトリポリ市内で断続的に戦闘が発生、民間人を含む死傷者が出た。15日夜に拘束されていた司令官が解放され、紛争当事者は停戦に合意したが、リビアの不安定な治安情勢が改めて浮き彫りになった。・・・
イラク・クルディスタン地域(KRI)の山岳地帯でトルコ軍とクルディスタン労働者党(PKK)との戦闘が再び増えている。ペシュメルガとPKKの衝突も発生した。スレイマニヤ県ではドローン等による個人が標的となるケースも目立ち、背後にPKKと一定の関係を保つクルディスタン愛国同盟(PUK)とトルコの関係が絡む。・・・
8月13日、イラン南部シーラーズ市内中心部のシャー・チェラーグ廟で銃撃事件が発生し、1名が死亡、7名が負傷した。イランの国家安全保障最高評議会(SNSC)に近い通信社『ヌールニュース』によれば、シャー・チェラーグ廟を襲撃したテロリストは「外国人2名」であり、うち1名は逮捕されたものの、もう1名は逃亡した。・・・
8月10日、米国家安全保障会議(NSC)のワトソン報道官は、イランで収監されていた米国人5人が刑務所を離れ、自宅軟禁下に移されたと発表した。8月11日未明、イラン外務省は声明を発表し、「韓国で凍結されていたイランの資産が解放されることになり、この件に関し、イランは米国から保証を得た」と明らかにした。米・イラン間の囚人交換をめぐっては、カタルとオマーンの仲介を得た交渉が進められてきたが、このたび交渉がまとまり、米国人5人の刑務所から自宅軟禁下への移送は、両国間の合意実現に向けた第一歩、との位置づけにあるようである。・・・
8月7日、日本を訪問したイランのアミールアブドッラーヒヤーン外相は林外相と会談を行い、ほかにも岸田首相を表敬し、加藤厚労相とも会談を行うと報じられている(出所:ISNA)。アミールアブドッラーヒヤーン外相はまた、東京で記者会見に臨み、記者たちの質問に答えており、ISNAが報じるところによれば、会見の概要は以下のとおりである。・・・
8月3日、テロ組織イスラーム国ISは、アブー・フザイファ・アンサーリー報道官の録音声明をインターネット上に公開、アブルフセイン・フセイニー・クラシー指導者の死亡と、新指導者としてアブー・ハフス・ハーシミー・クラシーの就任を明らかにした。ただし、現時点では新指導者の経歴やアブルフセイン前指導者の死亡の背景など、不透明な点が多い。・・・
サウジアラビアは8月5日、ジェッダでウクライナ紛争に関する安全保障顧問の会合を開催、サウジ側の発表によれば、米国、中国、ウクライナ、日本などを含む、40カ国以上の代表が参加した。同会合は6月下旬にデンマークのコペンハーゲンで開催された安全保障関係者の会合に続くものである。サウジ国営通信によれば、参加者は国際的な協議を継続し、意見交換を行うことの重要性で合意したという。・・・
2023年8月4日、OPEC(石油輸出国機構)プラス(以下OPEC+)の第49回合同閣僚監視委員会(JMMC)会合がオンラインで開催され、これまでに合意している生産方針を維持することを確認した。また、サウジアラビアは会合に先立って日量100万バレル(b/d)の減産を9月も継続することを発表した。・・・