リポート
イランによるタンカーの拿捕が続く
11月中旬以降、イランの革命防衛隊(IRGC)海軍は、「司法当局の命令」を根拠とするタンカーの拿捕を繰り返している。IRGCは12月24日にも、イラン領海を航行する密輸燃料400万リットルを積載する外国籍の船舶を拿捕したと発表したが、これによりイランが過去1カ月半あまりに「密輸取締り」の名目で拿捕した外国籍のタンカーの数は、4隻に上ることになった。・・・
11月中旬以降、イランの革命防衛隊(IRGC)海軍は、「司法当局の命令」を根拠とするタンカーの拿捕を繰り返している。IRGCは12月24日にも、イラン領海を航行する密輸燃料400万リットルを積載する外国籍の船舶を拿捕したと発表したが、これによりイランが過去1カ月半あまりに「密輸取締り」の名目で拿捕した外国籍のタンカーの数は、4隻に上ることになった。・・・
クルドが牽引する自治勢力のシリア民主軍(SDF)を政府の軍・治安組織に統合する期限が年末に迫る。協議の進展が報じられる一方で、シリアと軍事協力で合意したトルコの意向と、アレッポ市で発生した政府軍とSDFとの衝突が統合協議に影響する可能性がある。・・・
トルコの首都アンカラ近郊で12月23日、リビア暫定政権のハダッド参謀総長が搭乗した小型ジェット機が墜落した。リビアのドベイバ暫定首相は、搭乗していたハダッド氏を含むリビア軍幹部5人の死亡を発表した。墜落現場ではすでに機体の残骸が確認されており、トルコ内務省は事故調査官を派遣し、原因究明に向けた調査を開始している。・・・
トルコでは今年に入り、エルドアン大統領の後継者問題がたびたび話題となってきた。特に大統領の次男であるネジメッティン・ビラル・エルドアン氏が有力候補として急速に存在感を増し、公式行事やメディアへの露出が増えている。・・・
イエメンの南部移行評議会(STC)の政府高官は12月8日、ロイターに対し、同評議会がイエメン南部の8つの県すべてを掌握したと語った。同評議会は12月2日から「有望な未来」作戦という軍事作戦を展開し、サウジアラビアと近い勢力が掌握していたハドラマウト県内陸部やマフラ県などを掌握した。UAEの支援するSTCはサウジアラビアが支援するイエメン正統政府の大統領指導評議会(PLC)を構成する一勢力であるが、今回の作戦によってイエメン南部におけるSTCの立場がより突出したものとなり、サウジアラビアにとっては大きな失点となった。・・・
イスラエル国会は来年10月には任期満了となるため、それまでに総選挙が実施される。10.7攻撃の責任、超正統派学生の兵役義務、再浮上している司法制度改革、ネタニヤフ首相の恩赦など争点は多岐にわたっている。2年間の戦争が事実上終わったイスラエル政治は、「選挙年」に入り熱量を高めている。・・・
イスラエルはレバノンとシリアを部分占領し、攻撃を繰り返している。11月23日にはベイルートを空爆し、ヒズブッラーの軍事部門トップを殺害した。また11月28日にはシリア南部の村に入ったイスラエル軍部隊と地元住民が衝突し、住民13人が死亡した。イスラエルは何故これほどまで両国に対し、占領を含む軍事介入を続けるのだろうか。背景には10.7を契機に、脅威に対するイスラエル軍の対処基準が大きく変化したことがある。・・・
ユダヤ人の4人に1人が国外移住を検討 2年間に及んだ多方面戦争は、イスラエルの社会や経済に大きな傷跡を残している。イスラエル国家安全保障研究所(INSS)によると、イスラエル側の死者は兵士923人や外国人を含め1,988人で、負傷者は3万人を超えている。ガザの状況とは比較にならないが、総人口1000万人、しかもユダヤ人人口700万人強のイスラエルにとっては大きな負担だ。兵士を含め負傷者の多くはPTSDなど精神的な問題を抱えており、治療の長期化や将来の再発が懸念されている。・・・
「当事者」抜きの第2段階 11月17日に成立した安保理決議2803号はトランプ20項目和平計画をそのまま援用し、トランプ大統領を議長とする平和評議会、その監督下で活動する無党派テクノクラートのパレスチナ人からなる移行行政委員会、国際的な平和安定化部隊(ISF)を設置し、第2段階のガザ統治と治安維持に当たるとしている(立山良司「ガザ停戦:トランプ案に基づく安保理決議成立」中東研ニューズリポート2025年11月18日配信参照)。・・・
第46回GCC首脳会議が12月3日にバハレーンで開催された。GCCは今年9月、イスラエルによるドーハ攻撃後に臨時首脳会議を開催し、地域情勢の悪化とGCC防衛に向けた議論を行った。それから3カ月がたつなかで行われた今回の会議では、湾岸安全保障体制の強化に向けたいくつかの取り組みが示された。・・・
ガザ地区での停戦が発効してから約2カ月、イスラエル軍による攻撃は断続的に続いているが、烈度は明らかに下がっている。11月17日には今後の統治計画を盛り込んだ安保理決議が成立したが、具体化はまったくしておらず、ガザは二分割されたままになっている。他方、イスラエルによるレバノンとシリアへの攻撃は激化しており、10.7を契機に脅威と見なしたものへのイスラエルの対応が大きく変わったことを示している。・・・
ローマ教皇レオ14世は11月27~30日にトルコを訪問し、エルドアン大統領や東方正教会のコンスタンチノープル総主教バルトロメオス1世と会談した。また、トルコ北西部イズニクでは325年に開かれた「第1回ニカイア公会議」を記念する行事に参加し、頻発する紛争を終わらせるべく和解を訴えた。一方、エルドアン大統領はパレスチナ自治区ガザでの恒久的平和の実現を訴えるとともに、欧米でイスラム嫌悪が広まっていることに懸念を示した。・・・
11月最終週に、イラン政府は直近月の消費者物価上昇率とガソリン価格の制度見直しに関する発表を行った。ガソリン価格制度については、燃料代の増加につながる方向での改定方針が示されたものの、高水準かつ上昇傾向のインフレが持続するなかで、スムーズな実施には困難が予想される。・・・
サウジアラビアの投資会議「FII Priority Asia」が11月30日・12月1日の2日間、東京で初めて開催され、12月1日のプログラムは全編がライブ配信された。高市首相を含め、日本、サウジアラビア、世界から政財界のリーダーが参加し、投資、株式、金融、ゲーム、エネルギー、鉱物資源、航空、ロボティクス、AIなどについて多様な講演や対談が展開された。・・・
2025年11月30日、第40回OPEC(石油輸出国機構)プラス(以下OPEC+)閣僚会合およびOPEC+8カ国(サウジアラビア、ロシア、イラク、UAE、クウェート、カザフスタン、アルジェリア、オマーン)による会合がオンラインで開催され、既存の生産方針を維持することを確認した。・・・
2025年11月24日、韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領がトルコを公式訪問し、エルドアン大統領と首脳会談を行った。会談では、原子力技術および道路インフラでの協力に関する覚書(MoU)を締結したほか、防衛産業、貿易、観光、投資、バイオテクノロジー、テロ対策などの重要分野についても協議した。両国の戦略的パートナーシップを深化させることでも一致した。・・・
クルディスタン労働者党(PKK)との和平交渉について提言する議会の特別委員会の決定を受け、議員団が24日、オジャランPKK党首の収監されているイムラル島で直接ヒヤリングを行った。・・・
国家選挙管理委員会による投票結果無効化に関する発表 2025年11月18日、エジプト国家選挙管理委員会(NEA)のハーズィム・バダウィー総裁は、代議院(下院)選挙における第1次投票の第1段階投票について、個人候補が立候補した170選挙区のうち19選挙区で違反行為が確認されたとして、当該選挙区の投票結果を無効にすると発表した。スィースィー政権下で投票結果の無効化が行われるのは初めてとなる。・・・
サウジアラビアのムハンマド皇太子は11月18日、米国を公式訪問し、ホワイトハウスでトランプ大統領と首脳会談を行った。同皇太子の訪米は2018年3月以来7年ぶりである。投資、原子力、重要鉱物、AI、防衛などの分野で成果が見られ、今年5月のトランプ大統領のサウジ訪問で深められた両国関係がさらに深まることになった。ムハンマド皇太子は11月19日に開催される米サウジ投資フォーラムなどにも参加する予定である。・・・
国連安保理は11月17日、トランプ大統領の20項目平和計画に基づくガザ停戦と今後の暫定統治に関する米国の決議案を賛成13、反対ゼロで採択した。中国と独自の決議案を出していたロシアは棄権した。停戦が発効してから約40日、ガザでは不安定ながらも停戦がおおむね維持されている。こうした中で米国主導の安保理決議が成立したことは、ガザ停戦を重視してきたトランプ政権にとって大きな外交的勝利といえる。・・・