リポート
シリア:大地震被災の救援を阻む国境問題と政治的な思惑
2月6日にトルコ・シリアで発生した大地震で、シリアに対する救援の遅れが著しい。被災した北西部の多くが異なる反体制勢力の支配下にあることや、従来、国連機関が使用してきたトルコとのバーブ・ハワ国境が一時使用できなくなったためだ。9日に再開されたが、さらに複数の越境ルートを確保することが緊要で、そこに政治的な思惑も絡む。・・・
2月6日にトルコ・シリアで発生した大地震で、シリアに対する救援の遅れが著しい。被災した北西部の多くが異なる反体制勢力の支配下にあることや、従来、国連機関が使用してきたトルコとのバーブ・ハワ国境が一時使用できなくなったためだ。9日に再開されたが、さらに複数の越境ルートを確保することが緊要で、そこに政治的な思惑も絡む。・・・
2月6日にトルコ南東部で発生した地震による死者の数が8日までにトルコとシリアを合わせて7900人を超えた。地震により被災地ではライフラインにも被害が発生しているほか、港湾施設の一部も損傷した。トルコ政府は各国に支援を呼びかけており、諸外国は救援活動や人道支援の実施を始めているが、現地は厳冬下にあり、被害の拡大が懸念される。・・・
2月に入ってから、イラク・ディナールの市場価格が1ドル=1725ID(イラク・ディナール)を超え、公定レートの1450IDと比較すると2割近く下落している。イラクではこれまで、公定レートと市場レートが大きく乖離することは少なかったが、米国政府によるイランへのドル流出対策の影響で、2022年11月からディナールの下落が止まらず、市民には物価高の懸念が強まっている。・・・
レバノン中央銀行は2月1日、同国の通貨レバノン・ポンドを対米ドルでおよそ10分の1に切り下げた。1997年以来1ドル=1,507ポンドとしてきた公式レートを、1ドル=15,000ポンドに改定した。今回の決定について、レバノン中銀のリアード・サラーマ総裁は、現在用いられている複数の為替レートの統一に向けた一歩、と説明している。・・・
トルコでは1月21日にエルドアン大統領が大統領・議会選挙の前倒しを表明し、5月14日の実施が事実上決まった。選挙繰り上げには国会が解散総選挙を決める必要があるが、国会が野党の反対などで決められない場合、大統領が国会を解散し選挙を繰り上げることになる。トルコでは国会と大統領に国会解散権がある。・・・
2023年2月1日、OPEC(石油輸出国機構)プラス(以下OPEC+)の第47回合同閣僚監視委員会(JMMC)会合がオンラインで開催され、日量200万バレル(b/d)の減産を継続することが確認された。・・・
イラク北部でクルディスタン労働者党(PKK)一掃作戦を展開しているトルコ軍が一部の山間の拠点から撤収した。これに先立ってトルコのアカル国防相は作戦の成果を挙げ、「(作戦が)一定の段階に達した」と述べている。季節的な要因や作戦上の理由のほかにイランとの関係も背景にありそうだ。・・・
スィースィー大統領のインド訪問 1月24日、スィースィー大統領はアジア歴訪(1月24~29日)の最初の訪問国であるインドの首都ニューデリーに到着した。この訪問は、モディ印首相からのインド共和国記念日の主賓としての招待に応じたものであった。エジプト大統領の同記念日への主賓参加は史上初のことである。モディ首相はSNSでこれを「歴史的な訪問」と述べ、スィースィー大統領も記念日式典への参列を誇りに思うとSNSで応じた。・・・
ネタニヤフ新政権が発足してから1か月が過ぎた現在、イスラエル・パレスチナ間では緊張がさらに高まっている。ネタニヤフ政権はいっそう強硬な対抗策を実行する構えで、対立激化の可能性が指摘されている。一方、司法制度改革案への懸念や反対も強まっており、1月29日のテルアビブ株式市場は下落した。・・・
UAEのムハンマド・ビン・ザーイド大統領は1月18日、周辺国の首脳を招いた会合を開催した。会合はアブダビのセント・リジス・サアディヤート島リゾートにおいて比較的カジュアルな様子で開催され、オマーンのハイサム国王、バハレーンのハマド国王、カタルのタミーム首長、ヨルダンのアブドゥッラー2世国王、エジプトのスィースィー大統領が参加した。・・・
イスラエルの第6次ネタニヤフ政権が昨年12月29日に発足して以来、その強硬政策への反対や批判が強まっている。1月14日には反対集会がテルアビブなど各地で開かれ、約8万人が参加した。それでもネタニヤフ政権は極端ともいえる政策を実行しようとしている。特に物議をかもしているのは司法制度改革、軍の占領体制の変更、およびエルサレムの聖域の「現状」変更問題である。・・・
1月11日、イランのライースィー大統領は国会に赴き、ガーリーバーフ国会議長に対し、イラン暦1402年(西暦2023年3月21日~2024年3月19日)の予算法案を提出した。予算総額は5京2,617兆リアル(うち一般予算は2京1,640兆リアル)と発表されており、今年度(1401年)予算の約4割増の予算規模となっている。・・・
トルコで今年6月実施予定の大統領選挙・国会選挙について、選挙日の繰り上げの可能性が高まっている。・・・
「本土」におけるまれなテロ事件 2022年12月30日、エジプト東部イスマーイーリーヤ市内の治安部隊(警察)検問所に対する襲撃事件があった。オートバイに乗った2人組が突如検問所を銃撃したとのこと。エジプト内務省からの公式発表はまだないが、治安部隊員3人と一般市民1人の計4人が死亡したと現地紙は報じている。また、部隊員ら12人が負傷した模様である。なお、治安部隊の反撃によって実行犯の内1人は現場で殺害された。この事件をイスマーイーリーヤ県当局は「テロ事件」と発表した。・・・