リポート
トルコ:ガザ支援船乗組員がトルコに帰還、ハマースには人質解放を働きかけ
10月4日、イスラエル軍に拿捕されたガザ支援船団の乗組員ら137人を乗せたターキッシュ・エアラインズの特別機がイスタンブールの空港に到着した。・・・
10月4日、イスラエル軍に拿捕されたガザ支援船団の乗組員ら137人を乗せたターキッシュ・エアラインズの特別機がイスタンブールの空港に到着した。・・・
スーダンにおけるナイル川の水位上昇 9月30日、スーダン農業・灌漑省は、同国内のナイル川水位上昇について、エチオピア領内の大エチオピア・ルネサンス・ダム(GERD)からの貯水放流に起因していると発表した。スーダンでは、10月初めまでに首都ハルトゥーム南郊のナイル川河畔にある複数の村落で深刻な洪水被害が発生した。浸水地域では住居・農地が水没する被害が生じ、住民の多くはボートでの避難を余儀なくされた。同省によると、GERDからの適切な調整のない貯水放出が今後も同国のダム、農業計画、洪水管理を危険にさらす可能性があるとのこと。・・・
2025年10月5日、OPEC(石油輸出国機構)プラス(以下OPEC+)8カ国(サウジアラビア、ロシア、イラク、UAE、クウェート、カザフスタン、アルジェリア、オマーン)は、オンライン会合を開催し、11月に日量13.7万バレル(b/d)の増産を実施することを決定した。・・・
ハマースは10月3日、トランプ大統領が発表した20項目停戦案に沿って人質全員を解放すると表明した。トランプ大統領はこの表明を評価し、イスラエルとハマースは10月6日から停戦案実施のための交渉を開始することになった。トランプ大統領は早期実現を求めているが、交渉は技術的な点を含め詳細を合意する必要があり、容易ではない。・・・
スナップバック手続きの終了 9月27日、前月に英仏独の3カ国が国連に通知していたスナップバック(イラン核合意(JCPOA)での取り決めに基づく制裁再実施)の30日間の手続き期間が終了した。米国務省は当日付で、過去の6つの国連安保理決議(1696号、1737号、1747号、1803号、1835号、および1929号)に基づく制裁が再びイランに科されたとの国務長官声明を発表した。これらの安保理決議は、イランの核開発ないし軍事的活動に関する制限措置を定めたものであるが、翌28日以降、EUや英国による対イラン経済制裁強化に向けた動きが出てきている。・・・
サウジアラビアは、2026年度(1月から12月の暦年)予算案を発表した。同案によれば、歳入は2025年度予算比3.1%減の1兆1,470億サウジリヤル(3,059億ドル)、歳出は同2.2%増の1兆3,130億サウジリヤル(3,501億ドル)である。財政収支は1,660億サウジリヤル(443億ドル、GDP比3.3%)の赤字で、2023年度から4期連続の赤字予算となる。この傾向は当面変化なく、2028年までGDP比2~3%の財政赤字が続く見通しである。これは、2028年度頃まで若干の財政赤字が続くとした昨年の説明から変化していないが、赤字幅は2025年度をピークに徐々に縮小するとしている。また、サウジアラビアは世界経済の影響を受ける。サウジアラビア財務省は、景気が順調で石油・非石油部門が成長した場合、2026年度の財政赤字は1,070億サウジリヤルにとどまり、景気が減速した場合は2,500億サウジリヤルに拡大するとの見通しを示している。・・・
拒否か受け入れか、ハマースのジレンマ 現時点でハマースが停戦案にどう対応するのか不明だ。本リポートその1で述べたように、停戦案の内容はほぼイスラエルの主張に基づいたもので、ハマースのこれまでの主張(段階的な人質解放、恒久的停戦、イスラエル軍のガザからの完全撤退)はまったく考慮されていない。もし人質全員を解放すれば、ハマースはイスラエルに対する有効な「カード」を失ってしまう。・・・
トランプ米政権は9月29日、ガザ戦争に関する20項目の停戦案を公表した。同日、ホワイトハウスでトランプ大統領と会談したネタニヤフ・イスラエル首相は停戦案の受け入れに合意した。一方、停戦案を受けとったハマースは検討すると表明した。ただ停戦案の内容はかなり曖昧で、例えハマースが受け入れたとしても、実際にどう履行されるのか不明点が多い。・・・
トルコのエルドアン大統領は、9月22日から25日まで米国を訪問し、国連総会に出席するとともにワシントンのホワイトハウスでトランプ大統領と会談した。エルドアン大統領のホワイトハウス入りは6年ぶりで、前回は第一次トランプ政権下の2019年だった。・・・
9月27日に、イラク北部のクルディスタン地域からトルコ向けの石油パイプラインが約2年半ぶりに再開した。これまでイラクの石油輸出は南部のバスラ港からのみだったが、ペルシャ湾を通過しないITP(イラク・トルコ・パイプライン)輸出ルートが再開したことになる。また、かつてはこのルートによる石油輸出収入は自治政府のクルディスタン地域政府(KRG)の独自収入となっていたが、今回から原則としてイラク政府の歳入となる。イラク政府にとっては、石油資源のコントロールを取り戻す第一歩となった。・・・
9月19日、国連の安全保障理事会は、「イランに対する制裁解除の継続」を求める決議案を否決した。これにより、「核合意違反」を理由として対イラン国連制裁が再開される可能性がさらに高まった。英独仏の3カ国(E3)がスナップバックを発動してから30日目となる9月27日までに進展が見られない場合、2015年に成立したイラン核合意(JCPOA)に基づき解除されていた国連制裁は全て復活する。制裁再開の日時は、東部標準時(ET)で9月27日午後8時と報じられている。・・・
概要 アフマド・シャルア大統領が率いるシリア移行政府は、2025年7月に立法機関となる人民議会選挙を9月15~20日に実施すると発表し、8月19日には人民議会の暫定選挙制度を承認する大統領令第143号が発令された。人民議会選挙はすべての国民の政治参加権を認める国民投票(直接選挙)ではなく、シリア全土で地域指導者及び有力者で構成される選挙人団が集結したうえで議員を選出する間接かつ非公開による投票方法が採られることになった。また全議席の3分の1はシャルア大統領の直接任命となる。・・・
サウジアラビアのムハンマド皇太子は9月17日、同国の首都リヤードを公式訪問したパキスタンのシャリーフ首相と会談し、戦略的相互防衛協定に署名した。同協定は、いずれかの国に対するいかなる侵略も、両国に対する侵略とみなすとしている。本協定はこれまで米国との関係を軸に進めてきたサウジアラビアの安全保障政策の大きな転換点を示している可能性がある。・・・
9月14日から15日にかけて、カタルの首都ドーハにおいてアラブ・イスラーム諸国緊急首脳会議が開催された。イスラエルが9月9日にドーハにあるハマース幹部が住む住宅施設を攻撃したことを受けたもので、14日には各国の外相が集まる準備会合が行われ、15日には首脳級が集まる本会議が開催された。緊急首脳会議後、イスラエル非難とカタルへの連帯の内容を盛り込んだ最終声明が採択された。・・・
トランプ停戦案を協議中の幹部が標的に イスラエル空軍は9月9日午後、カタルの首都ドーハで会議中のハマース指導部を空爆した。会議には停戦交渉のハマース側代表団の中心ハリール・ハイヤ氏やヨルダン川西岸責任者ザヘル・ジャバリン氏、元政治局長のハーリド・メシャアル氏ら、カタルを拠点とするハマース幹部が参加していたといわれる。・・・
レバノン内閣は9月5日、レバノン国軍からヒズブッラー非武装化案を受け取り、これを議論した。閣議後、内閣はこの提案を歓迎する声明を発した。ただし、この提案には、国軍の能力の限定性を理由に実施のタイムラインは示されていなかったと報じられているほか、ヒズブッラーはこれを断固拒否する姿勢を示している。ヒズブッラー・イスラエル衝突、シリア・アサド政権の崩壊、イスラエルのイラン攻撃といった直近の展開はヒズブッラーに大きな打撃を与え、政府によるヒズブッラーの非武装化要求という新たな動きを生み出している。・・・
イスラエル軍は9月9日(ドーハ現地時間午後3時ごろ)、カタルの首都ドーハにあるハマース幹部が住む住居を攻撃した。ドーハにはハマース政治局が在外拠点を構えており、そこに滞在する幹部と交渉団を標的にした攻撃であったと見られている。標的となったハマース幹部は被害を免れたものの、他のハマース関係者やカタル治安部隊隊員を含む6名が死亡した。ハマースとイスラエルの間でガザ停戦と人質解放にむけた交渉が停滞していたが、この攻撃により事態は一層複雑化することになる。・・・
トルコのユルマズ副大統領は9月8日、2026~2028年を対象とする経済中期計画を発表した。中期計画は今後3カ年の経済政策をまとめたもので、毎年更新されている。今回の計画では、インフレ抑制と財政規律の維持を最重要課題に掲げ、経済のグリーン化やデジタル化、農業の生産性向上なども盛り込まれた。・・・
2023年3月にバグダードで行方不明となっていたイスラエル人研究者のエリザベス・ツルコフ氏(ロシア国籍、米市民権も保有、プリンストン大学院生)が、9月9日に解放された。米国大使館で安全が確認されたと、トランプ大統領がSNSで発表した。ツルコフ氏は博士論文のための現地調査中に消息を絶ち、その後も生存を示す映像が時折公開されていた。・・・
フランスのマクロン大統領は9月3日にサウジアラビアのムハンマド皇太子と電話会談し、国連総会ハイレベルウィーク初日の9月22日に、ニューヨークの国連本部でイスラエル・パレスチナ紛争の二国家解決を目的とした会議を同皇太子と共催すると発表した。両国は既に7月28日から30日にかけて国連本部で二国家解決に関する閣僚級会議を共催していた。フランス、英国、カナダなどは今月パレスチナの国家承認を行う予定であり、日本も9月22日に立場を表明すると報道されている。他方、米国は8月29日にパレスチナ当局者へのビザ発給拒否を発表するなど、この動きに正面から反対している。・・・