リポート
イラク:Chevronが西クルナ2油田の独占交渉権を取得
米国制裁の影響により、露Lukoilによるイラク南部の西クルナ2油田の操業継続が困難となり、撤退の動きが加速している。現在は一時的にイラクの国営企業が操業を引き継いでいるが、イラク政府は将来のオペレータ候補として、2月23日に米Chevronに対して1年間の独占交渉権を付与した。この契約が実現すれば、新たなメジャー企業のイラクの石油上流部門への復帰となる。・・・
米国制裁の影響により、露Lukoilによるイラク南部の西クルナ2油田の操業継続が困難となり、撤退の動きが加速している。現在は一時的にイラクの国営企業が操業を引き継いでいるが、イラク政府は将来のオペレータ候補として、2月23日に米Chevronに対して1年間の独占交渉権を付与した。この契約が実現すれば、新たなメジャー企業のイラクの石油上流部門への復帰となる。・・・
概要 シリア当局が2月10日、海外からのトラックの入国禁止令を発表し、ヨルダン、レバノン、トルコ、イラクといった周辺諸国との国境で多くのトラックが立ち往生するという事態が発生した。直近でも2月18日にカナダが対シリア経済制裁を発表するなど諸外国からの経済制裁解除が続々と進み、経済復興に向けた機運が高まる中、現場には様々な実務上の課題が残る様子がうかがわれる。・・・
プレッジ総額は170億ドル トランプ大統領が主導する平和評議会の初会合が2月19日にワシントンで開催され、20カ国以上の代表が参加した。トランプ大統領は演説で、サウジアラビアやUAE、カタル、クウェートなどが「救援パッケージ」に総額70億ドルの拠出を表明したと述べ、米国も100億ドルを拠出する意向を明らかにした。・・・
概要 ヨルダン軍は2月15日、東部にて電子誘導気球10機を用いた違法薬物密輸の試みを阻止したと発表した。気球はシリアから飛来したもので、気球及び積載物はヨルダン当局が押収したとのことである。アサド前政権末期の2018年頃からシリアはカプタゴンとして知られる合成覚醒剤(化学名は「フェネチリン」)の密輸を増加させ、その主要ルートの1つとしてヨルダンは国境管理に神経を尖らせてきた(柳谷あゆみ「アラブ連盟復帰後のシリア:違法薬物を巡る動向」中東研ニューズリポート2024年3月22日配信参照)。アサド政権崩壊後、カプタゴン生産工場、貯蔵庫の破壊が進められ、違法薬物取り締まりに向けたシリアと周辺国の取り組みが強化されているものの、今でもシリアが違法薬物流通の重要な拠点のひとつとなっている様子がうかがわれる。・・・
2月17日、イランと米国はスイスのジュネーブにあるオマーン大使館で、今月6日に続き2回目となる間接協議を実施した。協議には一定の進展があった模様だが、依然として両国の見解の隔たりは大きく、交渉決裂による軍事衝突の可能性も高いままである。・・・
マドゥブーリー内閣の大規模改造 2月11日、マドゥブーリー内閣の大幅な改造が行われた。今般の内閣改造は17閣僚の交代人事を伴う大規模なもので、15人が新たに入閣した。同内閣は2018年6月に発足したが、一部閣僚の交代を除けば今般の改造は3度目となる。なお、同氏の首相在任期間はエジプト史上3番目の長期となっている。・・・
2026年2月11日、エルドアン大統領は法相と内相の交代を決定した。法相にはユルマズ・トゥンチ氏に代わりイスタンブール首席検察官アクン・ギュルレク氏が、内相にはアリ・イェルリカヤ氏に代わりエルズルム県知事ムスタファ・チフチ氏がそれぞれ任命された。2023年5月の国政選挙以降、初の閣僚交代となる。司法および治安を所管する両省トップの同時交代である点が注目される。・・・
サウジアラビアのサルマーン国王は2月12日、勅令を発出し、ハーリド・ファーリフ投資相の解任を含む内閣改造や政府人事を行った。新投資相には同国の政府系投資基金である公的投資基金(PIF)幹部のファハド・アールッサイフが任命された。今回の勅令はPIFが2026年から2030年までの新戦略を発表する予定であると報じられる中で発出された。勅令ではまた、ムハンマド皇太子の同腹の末弟であるラーカーン・ビン・サルマーン王子の知事任命も決まった。・・・
2月3日、リビアのカダフィ元指導者の息子サイフ・イスラームが銃撃され死亡した。政治・治安面への影響は現時点で限定的だが、実行犯や動機が不明であり、今後の展望は不透明である。・・・
エルドアン大統領のカイロ訪問 2月4日、スィースィー大統領は、エジプトを公式訪問中のエルドアン・トルコ大統領とカイロで首脳会談を行った。エルドアン大統領のエジプト訪問は、昨年10月にシャルム・シェイフで開催された「ガザ和平会議」以来となる。・・・
「出ても、戻るのは困難」という不安 ガザ地区南部とエジプトとの境界にあるラファ検問所が再開され、治療が必要なガザ住民がエジプトの病院に搬送された。同検問所は2024年5月にイスラエル軍がラファ市に侵攻して以来、閉鎖されていた。今年1月26日に最後の人質の遺体が収容されたことを受け、停戦計画に従って約1年9カ月ぶりに再開された。・・・
Axiosは日本時間2日未明、米国当局者の話として、トランプ政権が複数のルートを通じてイランに対し交渉の準備ができている旨を伝えたと報じた。また、2つの地域情報筋の話では、トルコ、エジプト、カタルが、今週後半にアンカラでウィトコフ中東担当特使とイラン高官との会談が行われるよう準備中であるとのことである。ここ数日、その他の報道や関係者らの発言からも、米国とイランが交渉に向け前進しつつあることがうかがえるが、軍事的オプションが消え去ったわけではなく、予断を許さない状況が続いている。・・・
2026年2月1日、OPEC(石油輸出国機構)プラス(以下OPEC+)8カ国(サウジアラビア、ロシア、イラク、UAE、クウェート、カザフスタン、アルジェリア、オマーン)はオンライン会合を開催し、2026年3月まで増産を一時停止する方針を再確認した。・・・
1月29日、欧州連合(EU)はイランのイスラーム革命防衛隊(IRGC)をテロ組織に指定した。EUの外相にあたるカラス外交安全保障上級代表によれば、これによりIRGCは「アルカイダやハマース、イスラーム国(IS)などと同等」の扱いを受けることになる。・・・
概要 1月18日にSDFが自治機構を委譲しシリア移行政府への統合に合意したことで(勝又郁子「シリア:自治勢力が府支配下へ」中東研ニューズリポート2026年1月20日配信参照)、アフマド・シャルア大統領率いるシリア移行政府は国土統合に向けて前進したが、シリア北東部ではシリア移行政府国防軍(以降、移行政府軍)とクルド系自治勢力が停戦に合意したものの、散発的に停戦違反が報じられるなど目が離せない状況にある。ISメンバーの収容所の管理を巡っては収容者のイラクへの移送が決定され、移行政府軍の包囲によって人道危機に直面しているコバニ(アイン・アラブ)には人道回廊の設置が発表された。両者に深い不信感と敵意がにじむ中、停戦から合意の履行に到達できるか否か楽観はできないが、治安の安定に向けた取り組みが行われつつある。・・・
政府軍がアレッポ県からラッカ県、続いてデイル・ゾール県に攻勢をかけ、自治勢力のシリア民主軍(SDF)はすべての自治機構を政府に移譲することを受け入れた。「合意」のかたちをとっているが、実質的に10年にわたる自治を終わらせる内容だ。・・・
トランプ政権はガザ地区の停戦計画が第2段階に入ったと宣言し、関連組織の構成メンバーなどを発表した。だが不安定なガザの現実は同じで、移行期の暫定統治のという第2段階の目標が実現される見込みはない。トランプ政権はこの間、「平和評議会」を別の国際組織として発足させようとしており、「国連のライバル作り」と批判されている。・・・
米国務省によるムスリム同胞団のテロリスト指定 2026年1月13日、米国務省はムスリム同胞団のエジプト、レバノン、ヨルダン各支部に対するテロ組織指定を行うと発表した。米財務省との連携下で、この3カ国支部は「特別指定国際テロリスト(SDGT:Specially Designated Global Terrorist)」として指定される。ハマースへ物的援助を実施したことが指定の直接的理由とされる。また、レバノン支部は「外国テロ組織(FTO:Foreign Terrorist Organization)」にも併せて指定された。・・・
アレッポ市のクルド人居住地区で1月6日に始まった政府軍・治安組織の部隊とクルド部隊との衝突は、シリア民主軍(SDF)のアブディ司令官が11日、米仏英など仲介国による停戦案の受け入れを表明したことで収拾に向かっている。同日、地元の治安組織(アサイシュ)の隊員と遺体、負傷者を乗せた車列がユーフラテス川以東のシリア北部・東部民主的自治機構(DAANES)地域に到着した様子が報じられた。シャルア政権傘下の親トルコ勢力にとり囲まれつつも、一定の自治を確保してきたアレッポの試みが崩壊した。・・・
新議会の招集と議長の選出 2026年1月12日、エジプト代議院(下院)の新議会が招集され、当選を果たした議員たちが新行政首都の議場で憲法宣誓を行った。その後、79歳の最年長議員であるアブラ・ハワーリーを仮議長として、議長・副議長選出の投票が実施された。その結果、中央監査機構前長官のヒシャーム・バダウィーが570票中521票を獲得して代議院議長に選出された。同氏は第一党の祖国未来党など実質的な与党勢力の支持を取り付け、野党勢力が擁立したマフムード・サーミー・イマーム議員(49票)に勝利した。なお、バダウィー議長は大統領任命枠によって代議院議員に就任している。・・・