中東経済研究所 情勢分析 (2000年11月24日Vol.2, No.15)
イラン:テヘランのセミナーで今後の産油量、バイバック契約等について発表
11月4 - 5日にテヘランでThe Impact of the Middle East/Caspian Oil on Global Energy Marketsと題するセミナーが行われ、イランの今後の産油量、バイバック契約等に対する方針が発表された。
セミナーでは、イランの産油量を現在の400万b/dから今後20年で約倍増の710万b/dにするとし、OPEC内でのイランのシェア (約15%)を引き続き維持していく方針が示された。ザンギャネ石油相は、将来の産油量を増大させるためにイランは探鉱努力を行ってきたとし、過去3年間で260億バーレルの石油と8500億m3の天然ガスを埋蔵量に追加したと発表した。
バイバック契約については、その契約期間の短さなどが以前から問題とされていたが、今回のセミナーでは、油田の操業後も生産安定段階に達するまでの5 - 8年間程度、外国企業がテクニカル・アドバイザーとして油田に関与し、契約を上回る生産量があった場合に報酬を受ける方式への変更を検討していることが示された。新たなバイバック方式は、Darguain油田、Cheshmesh Khosh油田、Ahwaz-Bangestan油田などへの適用が検討されている。(徳原)