(速報、2000.03.08)

 


新しい採掘体制は完了し、(作業)手順の合意が残されている
アル・ヌアイミー:「アラムコ湾岸操業社」は中立地帯のクウェート部分の操業も可能である・・・しかしこの考えは言及されていない

al-Hayat, 2000.03.08, p. 11(経済面)
アル・カフジー発ムハンマド・アル・ヤーミー記者

 サウジ石油相アリー・アル・ヌアイミーは、「アラムコ湾岸操業社」はサウジとの間で分割されている中立地帯のクウェート部分における石油利権の操業と管理を行うことができるが、クウェートには十分に能力を持った国営会社があるので、「この考えは言及されていない」と語った。

 アル・ヌアイミーはアル・カフジーで昨日(3/7)、アラビア石油から接収したアラムコ湾岸操業社 (AGOC = Aramco Gulf Operations Company = アラビア語に近い英語訳Aramco Company for Gulf Operations)を視察したあと開いた記者会見の場で、サウジ側は日本側と完全に終了し、「(アラ石と?)クウェートとの協調は継続しており、アラビア石油の(クウェート側)利権更新決定はクウェート独自の問題である」とつけ加えた。

 同大臣は、アラビア石油と3年間かかった交渉のサウジ側交渉団には2つの基本的要求があった。1つ目は、日本のサウジ産原油の輸入を現在の0.9 mil - 1 mil b/dから1.5 mil - 2 mil b/dに増やすこと、もう一つは日本の対サウジ投資を増やすことであった。

 同大臣は、交渉団は、(1)この地帯における生産協定を更新する場合には、石油、経済、開発の側面においてサウジが最大最良の利益を獲得しようとしたこと、(2)サウジ交渉団が多くの課題に注意を払い、そのうち、利権が終了した場合にサウジ人従業員が被害を受けないようにすることが最重要であったこと、(3)アラムコ湾岸操業社による接収が国庫にプラスに働くであろうことに鑑み、利権終了後も生産活動が正常に、そして恐らく能力と利益に関してより高い水準で継続すること、に神経をすり減らすような努力を注いだことを明らかにした。

 そしてアル・ヌアイミーは、鉱業に関しては過去30年にわたり積み上げられた知識の体系があるとしたうえで、新しい採掘体制が主な諸側面において完了し、「残りは(作業)手順に関する合意である」と語った。

 他方、アラビア石油の操業所の駐在代表・清水しげみは、同社は、特別なビジネス・パートナーとしてアラムコ湾岸操業社との協力を続けると語った。また、主な目的は、サウジとクウェートに最大の利益をもたらすよう、石油生産活動を堅持することであると加えた。

 そして、清水は、この地帯における「手に手を取った」操業の成功と活動のため、サウジ石油省が同社に「同様の支援」提供を継続するよう要望した。

 アル・ヌアイミーは、(大臣によるカフジー視察の)歓迎レセプションでの挨拶で、サウジは、石油供給継続の保証および、彼が表現するところの供給保証の維持を望んでいると強調し、短期および長期ともに生産国と消費国の利益を守るような形で石油市場を安定させることで責任を果たすと確認した。


(翻訳:伊丹 和敬)