(速報、1999.11.14)

フランスALSTOM社がサウジの鉄道プロジェクト獲得へ意欲
リヤード発サーリム・アル・アジャミー記者
al-Hayat, 1999.11.14, p. 11(経済面)

 在リヤード・フランス大使館に近い筋(複数)は、フランスのALSTOM社が、アル・ジュバイル工業都市とダムマーム(東部州)を結ぶ鉄道敷設計画、およびリン鉱石を産するアル・ジャラーミード平原とアル・ジュベイルの工業地区を結ぶ鉄道敷設計画への参加を検討している。

 同筋は、これら2つのプロジェクトの経済的利益の確実性が、同社に計画参加と獲得(意欲)を促したものの、リヤードと(同国)西部を結ぶ鉄道計画には経済性がないとして、同社が参加するかどうかは不透明であると語った。

 2プロジェクトの総工費はSR 1.35 bil ($ 360 mil)を超える。

 鉄道1kmあたりの建設費は、鉄道ルートが取る地形によりSR 2.5 mil - 12 mil ($ 0.66 mil - 3.2 mil)の間であることが知られている。

 昨日朝、リヤードの(訳者注:商工会議?)所で、ナーシル・アル・サッルーム通信相が主催する鉄道産業会議が開かれ、ベルナール・ポレティ仏大使とALSTOM社アフリカ、中東担当副社長マルク・シャンジャーズ氏が出席した。シャンジャーズ氏は、同社がサウジの鉄道計画への参加を希望しており、必要な技術とこのようなプロジェクトの経済性調査を提供することを明らかにした。

 また、ポリティ大使は、「特にサウジが現在民営化を進め、外国投資家に門戸を開いたこともあり」、鉄道は環境に優しく、3プロジェクトへの技術、資材、ファイナンス協力に加え、特に鉄道分野でサウジが必要とするところの技術分野で両国が協力する機会は多いと述べた。

 サウジでは、運輸通信分野、特に鉄道の必要性が高まっている。

 サウジ通信相は、「会議の目的は、運輸通信分野の強化である。フランスの技術はこの分野で高く評価されている。またサウジには多くの知識があり、国家経済を支えるためにサウジの様々な都市を結ぶ必要がある」と語った。サウジ政府は、地上の運輸圧力を軽減するため、アル・ジュバイル工業都市と、ダムマームとリヤードを結ぶ現在の路線を接続する鉄道の完成を重視している。


(翻訳:伊丹 和敬)