(速報、1999.10.05)
サウジがクウェートとの中立地帯における石油利権を日本のために更新
リヤード発サーリム・アル・アジャミー記者
al-Hayat, 1999.10.05, p. 1
サウジ政府は、数年間続いた交渉の末、サウジ・クウェート国境にある中立地帯における石油の探査(掘削)と生産のため、アラビア石油株式会社(アル・カフジー)の利権契約を更新した。
外交筋は、契約更新協定は、ここ数週間のうちに公式発表されるであろうと語ったが、合意に達した枠組み、特に日本の対サウジ投資に関して、(その詳細を)明らかにすることを拒否した。
同社に対する旧利権は次の2月に終了し、その期限は25年であった。アラビア石油は、(サウジ)王国がクウェートと互いに分け合っているところの中立地帯における利権更新について、サウジとの長い交渉に取り組んできた。協議の大半は、日本の投資を自国向けに増やすことにより、最大の利益を実現しようとするサウジ側の試み、すなわち、鉄道建設プロジェクトのようなサービス部門の活性化プロジェクト実現に費やされた。
サウジ側は日本に対し、サウジ人労働者の訓練や地域開発など、アル・カフジー地域における同社の関与増加を要請した。そして、交渉の過程で、日本は同社を通じて、次期契約で、王国に対する40億ドルの投資を提案した。この金額は、先の3契約期間に日本がサウジに対して行った投資総額に相当する。
サウジは日本との戦略的関係、とりわけ産業部門への支援を切望している。サウジの石油資源省は、利権契約を更新するか、または(アラビア石油とは別の)代替会社を探すかを検討するチームを結成していた。石油専門家(複数)は、クウェートは、サウジが達した意思決定を追認すると予想している。クウェートの利権については、日本との契約が終わるのは2003年であり、まだ(更改の)時期ではない。
アル・カフジーは、サウジとクウェートの間にある中立地帯であり、石油を30万b/d産出する。アラビア石油の資本金は2億1400万ドルで、日本側が80%を、残りをサウジとクウェートが折半している。
(翻訳:伊丹 和敬)